TMPGEnc Video Mastering Works 5
2011年1月12日に販売開始した高画質動画変換ソフトTMPGEnc 4.0 XPressの後継ソフト。 新たにx 264エンコード、H.264 CUDAハードウェアエンコード、タイムラインモード、モザイクフィルタ、トランジション機能を搭載してリリースされました。4年ぶりのバージョンアップで大きく進化した期待のソフト。
今回のバージョンアップで新機能が多いので数回のレビューしながら効果を確かめてみたいと思います。今回は新たに採用されたx264エンコードとCUDAエンコードについてレビューしてみます。
x264エンコードで画質向上
今回のバージョンアップでx264によるH.264エンコードをサポートしました。確かに同一ビットレートでのTMPGEnc 4.0 XPressに対して画質の向上がみられます。TMPGEnc 4.0 XPressでエンコードした時に若干ブロックノイズが出ていた場面でブロックノイズが軽減されていたりするようです。x264エンコードを採用したのはうれしいバージョンアップです。
x264エンコードは標準で2PASSエンコード
TMPGEnc 4.0 XPressでは直ぐにエンコードにとりかかる1PASSエンコードと、最初に動画を分析してからエンコードを始める2PASSエンコードを選ぶことができました。TMPGEnc Video Mastering Works 5でx264エンコードする場合、標準で2PASSエンコードになりました。しかも1PASSに変更できません。TMPGEnc 4.0 XPressと同様に2PASSでは画質の向上が望めるのでそれはそれでいいのですが以前から1PASSエンコードしている私にとってはちょっと迷惑です。ユーザーが選べるようにアップデートしてほしいところです。
CUDAを使用したH.264ハードウェアエンコードは早い
最近の動画編集ソフトではCUDAなどビデオカードを使ったハードウェアエンコードを搭載するものが増えました。TMPGEnc 4.0 XPressでCUDAをサポートしていましたがフィルタを使用する場合だけに制限されていました。今回のアップデートで正式にエンコードに使うことができるようになったので試してみました。ちなみに私のエンコードマシンは貧弱でCPU: Athlon X2 Dual-Core 5050e, GPU: Geforce 8400GSといった世代的にはかなり古いモデルになります。Geforce 8400GSはローエンドグラボだけどCUDAをサポートしています。CUDAエンコードをするとCPUだけのエンコードに比べて2/3くらいの時間でエンコードできました(解像度720x480)。CUDAエンコードでは2PASSではなく1PASSのようです。 ハイエンドモデルだとどれくらい早くなるんだろう?
「Sandy Bridge」搭載CPUで爆速(らしい)
TMPGEncのサイト上にCore i7に比べて「Sandy Bridge」搭載CPUではエンコード時間が1/5になると表記されているがそこまでは無いと思っていたが、ネットを探してみると少なくても倍半分くらいの圧倒的なエンコード速度差がでるようです。しかも割と性能が良さそうなGTX460を使用したCUDAエンコードよりもはるかに早いみたいです。エンコードの為にグラボ導入も考えていたんですが「Sandy Bridge」環境のほうがパフォーマンス良さそうですね。
x264 vs CUDAエンコード
両者を画質で比較するとx264に軍配があがります。確かにきれいな動画ができあがります。CUDAの場合、動きが激しい場面でどうしてもブロックノイズが発生して、どれだけビットレートを上げてもブロックノイズは消えてくれません。他のハードウェアエンコードをサポートした動画編集ソフトでも同様の傾向がみられるようなのでCUDAの特徴なのかも知れません。どっちを選ぶかについてはそれぞれの特徴を生かした使い方がいいと思っています。ある程度の画質がキープされていればいいモバイルデバイスではCUDAエンコード。家のテレビで観る用や保存用にはx264エンコードといったような使い分けがいいかなと思っています。
TMPGEnc Video Mastering Works 5
2011年1月12日に販売開始した高画質動画変換ソフトTMPGEnc 4.0 XPressの後継ソフト。 新たにx 264エンコード、H.264 CUDAハードウェアエンコード、タイムラインモード、モザイクフィルタ、トランジション機能を搭載してリリースされました。4年ぶりのバージョンアップで大きく進化した期待のソフト。