Amazonでまとめ買いした本の中で『地頭力を鍛える問題解決に活かす「フェルミ推定」』というのがあります。今頃?と思われるでしょうが、最近フェルミ推定を知りました。今までほとんど本を読まずマンガやテレビ、ゲーム、お酒ばっかりだったのですが、最近になって本を手に取るようになり読書が楽しくなってきました。この本はよくまとめられているのですが、私の記憶容量では記憶できないので読んだところまでスクラップしておきます。
第1章 「地頭力」とは何か
- 人間の知的能力には三つある。知識・記憶力、対人感性力、そして地頭カである。
- 地頭力とは「考える力」の基礎となるものであり、三つの思考力(仮説思考力、フレームワーク思考力、抽象化思考力)とベースとなる三つの力
(論理思考力、直観力、知的好奇心)から構成される。 - 仮説思考力とは「結論から」考える力、フレームワーク思考力とは「全体から」考える力、抽象化思考力とは「単純に」考える力である。
- 地頭力を鍛えるとものごとを「圧倒的に」効率よく進めることができるようになる。
- 地頭力とは考えるプロセスと習慣であり、訓練によって鍛えることができる。
- インターネットの膨大な情報に溺れる人と大量な情報を考える力でさらに増幅させる人との二極化(ジアタマデパイド)が起きる。
- ジアタマデパイドの時代に必要なのは、知識力そのものよりも新しい知識を次々と生み出せる地頭力を持った地頭型多能人(バーサタイリスト)で
ある。
第2章 「フェルミ推定」とは何か
- つかみどころのない物理量を短時間で概算することをフエルミ推定と呼ぶ。
- フェルミ推定は物理学者のフェルミが得意であったことからこう命名された。
- フェルミ推定は伝統的にコンサルティング会社の採用面接の場等で「地頭力」を試すための質問として用いられてきた。
- フヱルミ推定は問題解決の縮図であり、簡単に作成できて内容も身近であることから、地頭カを試したり鍛えたりするためのツールとして非常に有
用なものである。
第3章 フェルミ推定でどうやって地頭力を鍛えるか
- 「日本全国に電柱は何本あるか?」という例題でフエルミ推定を体験していただいた。解答のポイントは結果の精撤性ではなく、解答に至るまでの
思考プロセスである。 - フェルミ推定の解答プロセスは問題解決一般のプロセスの縮図そのものであり、その中で第1章で定義した「地頭力」の構成要素である「三つの思
考力」(「結論から」「全体から」「単純に」考える)を駆使する必要がある。 - 地頭力のチェックリストによって現状の自分の考え方の癖を知り、今後のトレーニングに生かしていく必要がある。
第4章 フェルミ推定をビジネスにどう応用するか
- フェルミ推定の意義は、個別の問題そのものを解けることになることよりも、その基本精神やプロセスを身の回りの問題解決に適用していくことで
ある。 - 我々の中には「検索エンジン中毒」、「情報コレクター」、「完壁主義」、「猪突猛進」、「セクショナリズム」、「経験至上主義」等のような思
考回路がひそんでおり、これらが具体的にフエルミ推定の精神を学ぶべき対象として挙げられる。
第5章 「結論から考える」仮説思考力
- 仮説思考とは、①いまある情報だけで最も可能性の高い結論(仮説)を想定し、②常にそれを最終目的地として強く意識して、③情報の精度を上げ
ながら検証を繰り返して仮説を修正しつつ最終結論に至る思考パターンのことである。 - 仮説思考を「最終目的地から逆算して考える」ととらえると応用範囲がきわめて広く、「はじめからでなく終わりから」「できることからでなくや
るべきことから」「自分からでなく相手から」「手段からでなく目的から」等「ベクトルを逆転させる」という発想全般に適用可能である。 - 仮説思考におけるポイントは、①どんなに少ない情報からでも仮説を構築する姿勢、②前提条件を設定して先に進む力、③時聞を決めてとにかく結
論を出す力の三点である。 - 仮説思考力を使う上での留意事項は、①はじめの仮説にこだわらずに最新情報に基づいてフレキシブルに仮説を進化させる、②結論が早期に出る
分、深掘りが甘くなることに注意する、の二点である。
参考文献